Hudebni Rozhledy Nov. パルドビツェ月刊音楽雑誌評
2006年11月号
 


 
「パルドゥビツェの音楽の晩餐」
 
   2006年9月20日にパルドゥビツェ市立音楽の館「スークホール」で、国立パルドビツェ・フィルハーモニーオーケストラの38回目になるコンサート・シーズンの皮切りのコンサートが行われました。  第1部の最後に、大曲であり、演奏されることが珍しいフェリックス・メンデルスゾーンの「ヴァイオリンとピアノとオーケストラの為の協奏曲」が演奏されました。

 ヴァイオリニストのフランティシェック・ノボトニーとピアニストの伊藤ルミは、非常に広大でアイデアの噴水のような第1楽章を、この曲にふさわしいロマンティック・スタイルで最高の演奏をしました。ノボトニーの美しくデリケートな澄み切った音色は、ピアニスト伊藤の真珠のような光を放つ音の流れや響きと渾然一体となり、完璧なひとつの世界になりました。主席指揮者であるスワロウスキーとパルドビツェのオーケストラは、この二人のソリストの演奏をより大きく深く豊かにしました。このオーケストラとの共演の効果 は、カンタービレ中心の第2楽章、舞曲である第3楽章において、とりわけ感じられました。 このような貴重な音楽体験ができたことは、これらの演奏家の完璧な実力と信頼関係による共演によって可能となりました。


注:このコンサートは、好評につき3日連続で行われました。

パルドゥビツェ音楽の館 イジー・テムル(音楽批評家)

「Hudebni Rozhledy Nov. パルドビツェ月刊音楽雑誌 2006年11月号」より
 
 

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